役員人事をめぐる新旧執行部の対立が長期化する日本クレー射撃協会の福城一信専務理事は28日、赤字解消のため一般企業の資本金にあたる基本財産を取り崩し、約4000万円を大会派遣費や協会運営に運用していたことを明らかにした。

 基本財産運用は2月の総会で承認され、協会側は監督官庁の文部科学省に「認可を求める要望書を出した」と説明した。だが、文科省は27日に「認可は出していない。事実としたら重大なルール違反」として厳正に調査する意向を示している。

 同協会は内紛の泥沼化で日本オリンピック委員会(JOC)から補助金が止まり赤字が増大。同専務理事は「取り崩した部分は穴埋めする方針」との認識を示した。