<ラグビーW杯:ニュージーランド8-7フランス>◇決勝◇23日◇オークランド

 わずか1点の差で、フランスは悲願の初優勝に届かなかった。1997年の第1回大会決勝でニュージーランドに敗れたものの、99年大会準決勝と前回大会準々決勝で優勝候補筆頭だったオールブラックスを破っている。前兆なく突然前評判を覆すところから「アンプレディクタブル(予想不可能)」という異名がついた。

 今大会は1次リーグでニュージーランドに加えて格下のトンガにも敗北。1次リーグ2敗で決勝に進んだチームは初めてだった。

 この日は再びフランスらしさを発揮した。前半にラインアウトからトライを許したが、その後は大会随一の攻撃力を誇る相手の攻めを完全に抑え込む。後半7分に敵のミスキックからボールを得ると、大きく動かしてデュソトワール主将がトライ。ゴール成功で7-8と追い上げた。さらに攻勢を続けたが得点には至らない。最後は反則などでボールを失い、逆転はならなかった。

 1点差で初優勝を逃したリエブルモン監督は「とても悲しいが、同時にとても誇りに思う」と選手をたたえた。主将も「優勝杯を掲げられれば最高だったろうが、W杯決勝で素晴らしいパフォーマンスを見せることができ、最高の時間だった」と笑顔を見せた。