東海大柔道部出身でアフリカ南部ボツワナで柔道普及に尽力し、今月上旬に南アフリカで登山中に転落死した井坪圭佑さん(享年23歳)の葬儀・告別式が21日、相模原市で営まれ、大学の先輩に当たる全日本柔道連盟の山下泰裕副会長ら約200人が参列して別れを惜しんだ。

 井坪さんは昨年7月から2年間の予定で国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として柔道を指導していた。国際柔道連盟(IJF)によると、2020年東京五輪にボツワナ代表を出場させる夢を抱いていたという。

 山下副会長は「日本で生まれ育った柔道というスポーツ文化によって、和の心を世界に伝えられる。その素晴らしい見本が井坪君だった」と涙を流し、東海大の上水研一朗監督は「亡くなる直前に手紙が届いた。優しい男だった」と教え子を悼んだ。

 神奈川県出身の井坪さんは東海大山形高から東海大に進み、60キロ級の選手として在籍。昨春卒業したばかりだった。