<全国高校駅伝・岩手県大会>◇16日◇公認花巻ハーフマラソンコース◇男子7区間(42・195キロ)、女子5区間(21・0975キロ)

 12月20日の全国大会(京都)へ、男子が一関学院、女子は盛岡女が、それぞれ全国一番乗りを決めた。一関学院は、6区の佐藤一(ひとし、2年)が区間新記録を出すなど、7人全員が区間賞を受賞し、15年連続19度目の優勝。盛岡女は、3区の吉田奈未(1年)が高校初の駅伝出場ながら、区間新記録を出す活躍で、3年連続3度目の優勝を決めた。

 15連覇達成も王者は、さらなる高みを目指す。1区から1度も先頭を譲ることなく、2位の盛岡一に6分以上の差をつけた。現コース歴代3位の2時間9分48秒で圧勝。それでも小岩光宏監督(65)は「今回は2時間6分台を期待したんだが…」と不満げだった。

 都大路を意識し、昨年、全国を経験した4人を含むベストメンバーで挑んだ。そんな中、佐藤一にはただならぬ思いがあった。昨年は、大会直前に右アキレスけんを痛め、全国の舞台に立てなかった。「つらい思いをした。今年は絶対に出たい」。悔しさをバネに昨年と同じ6区5キロを、10分7秒の区間新で駆け抜けた。「まだまだタイムを良くして全国に臨みたい」と成長するつもりだ。

 全国では7位が最高位の一関学院。今年は2時間5分を切り、さらに上位を目指す。小岩監督は「十分狙えるし、調整すれば5分は切れる」と自信たっぷりだった。【湯浅知彦】