<女子バスケットボール:ロンドン五輪アジア予選兼アジア選手権・日本81-54台湾>◇2日目◇22日◇長崎・大村市体育文化センター

 日本が台湾を下し、開幕2連勝とした。開始直後から主将の大神(おおが)雄子(28=JX)を中心に攻め続け、第1クオーター(Q)だけで27得点。持ち前の堅守で相手を寄せ付けず、2勝目を挙げた。1次リーグ6カ国中4カ国が準決勝(27日)に進み、優勝国が来年のロンドン五輪出場権を獲得する大会。日本は今日23日、ともに無敗の韓国と対戦する。

 力強い先制パンチが効いた。世界ランク15位の日本が、序盤から同22位台湾を相手にゴールラッシュを見せた。開始2分で大神が3本のシュートを決めると、守備では素早い動きで厳しくガード。第1Qだけで27点を奪い17点差をつけた。「最初の速攻、第1Qが効果あった」と中川監督。愛称「隼ジャパン」は、まさに速さで圧倒した。

 キーワードは「縦」だった。前日21日の初戦レバノン戦の大勝劇も、指揮官には「横に広げ外からのシュートだけ。中に入っていくプレーがなかった」。大型選手のいる韓国、中国と渡り合うため、日本の武器はスピードのはず。ゴール下へ飛び込む姿が見えず、この日の練習後には“喝”が入った。早速修正し、大神は「いい気合が入って全体で攻められた」と、うなずいた。

 今大会で手にできるロンドン切符は1枚だけ。2大会ぶりの五輪出場へ、まずは今日、韓国と戦う。実力では準決勝進出が確実な両チーム。中韓は主力を休ませながら戦っているが、大神は「休養が取れても、短期間の戦いでそれをやっちゃダメ。全力でいきますよ」と気合を込める。決戦は週末でも、日本はガチンコで戦い続ける。【近間康隆】