シンクロナイズドスイミングのジャパンオープン(5月2~5日、東京・辰巳国際水泳場)がサバイバルの場になる。ロンドン五輪世界最終予選でチーム、デュエットの出場権を獲得した選手らが24日、英国から帰国。花牟礼雅美チームリーダー(CL)は会見でデュエット代表について、「ジャパンオープンまでの練習、本番とすべてを見て決めたい」と話した。

 2月に左足首を捻挫したエース乾は、大事を取り最終予選は欠場した。ペアを組んだのは主将の小林と酒井。出場権は得たがウクライナも下回る4位に、同CLは「あってはならないこと。五輪までに一から見直すくらいの気持ち」と厳しい表情。競技が始まった84年ロサンゼルス五輪以降6大会連続(96年アトランタ五輪は実施なし)でメダルを獲得してきた日本のお家芸に黄色信号がともった。

 本番では乾は当確。パートナーは、5月中旬からの強化合宿までに決定する。小林、酒井組で出場するジャパンオープンで、その2人が残り1枠を争う。同CLいわく、「精神的に頼りになるが、殻を破れない」小林と、「天才肌だが未熟な面もある」の酒井。巻き返して本番でメダルを獲得するまでに残された時間は、あと3カ月。2人の一長一短の優劣を見極め、決断を下す。【阿部健吾】