大相撲の横綱朝青龍が知人男性に暴行したとされる問題で日本相撲協会に設置された調査委員会は2日、東京・両国国技館で朝青龍の運転手と個人マネジャーから事情聴取し、調査委の友綱委員長(元関脇魁輝)は殴って鼻を骨折させたとする週刊誌の報道を否定する内容だったことを明らかにした。

 友綱委員長によれば、騒動の現場に居合わせたのは運転手で、朝青龍と男性は泥酔状態でもみ合っていたという。同委員長は「運転手は殴ったのを見ていない。報道されたような大げさなものはなかった」と、聴取の内容を明らかにした。朝青龍が暴行を加えるために「川へ行け」と命じたとの報道も、運転手は否定し、既に高砂親方から友綱委員長に提出された報告書も2人の証言と食い違いはなかったという。

 また、朝青龍の処分を4日の理事会で話し合う可能性があったが、友綱委員長は調査に時間をかけるため、4日の理事会は中間報告にとどめ、10日をめどに最終報告をまとめる意向を示した。

 今後、朝青龍の師匠、高砂親方(元大関朝潮)からも事情を聴く方針だが、朝青龍関について「横綱は(酔っていて)覚えてないのでは」(友綱委員長)との理由で、必要があれば聴取するとしている。