左足首の捻挫で14日目から休場した新入幕の遠藤(22=追手風)が千秋楽の29日、埼玉・草加市の部屋で千秋楽のパーティー後に、異例の取材対応を行った。

 患部に包帯を巻き、引きずるように現れた遠藤は「勝ち負けじゃなく、15日間相撲を取り切れなかったのは悔しいなと(大相撲中継の)テレビを見ながら感じました」と心境を明かした。

 取り直しとなった12日目の徳勝龍戦の最初の一番で負傷し、翌13日目の栃煌山戦で悪化させた。残り2日間だけに出場への意欲は強かったが「無理に2日間出て(悪化させて)来場所休場するなら、休むのも仕方ない」と、自分に言い聞かせて休場を決めた。「いい機会だと思って、ゆっくり引きこもりになります」と笑わせた。

 史上最速新入幕の成績は9勝5敗1休み。2ケタ勝利にはあと1歩届かず、可能性があった三賞も得られなかった。ただ「休場して負け越した雰囲気だけど、よく考えたら9勝しているんですよね。(故郷石川出身の横綱)輪島さんも新入幕は9勝だし、師匠(元前頭大翔山の追手風親方)は8勝。師匠より1つ多かったので良かった」と、またもや笑顔を見せた。来場所に向けて「足を治さないと次にいけない。しっかり休んで治したい」と話した。