<大相撲春場所>◇14日目◇28日◇大阪・大阪府立体育会館

 3敗目を喫して白鵬の優勝を許した朝青龍は「言うことないよ」と、元気がなかった。琴欧洲に立ち合いから左を差され、何とか巻き替えて自分の形にしようとしたものの「(相手の)引きが強かった」。寄られると棒立ちのままあっさりと土俵を割り、ライバルの優勝を“アシスト”してしまった。

 進退を懸けた先場所で復活優勝し、今場所は北の湖に並ぶ24度目の賜杯獲得も懸かっていた。しかし、左ひじ痛も影響したのか、終盤は失速した。優勝した昨年春場所のインタビューでは「ワシは大阪好きやで!

 ホンマに好きやで!」と大はしゃぎし、場所前に「(関西弁での)インタビューあるしね」と楽しみにしていたインタビューはお預け。「全然、甘いっすね。考えがね…」とうつむいた。

 千秋楽は横綱決戦。帰り際には「もっと、けいこしなきゃいけないな」と、ポツリと漏らした。