マツダスタジアムで3連敗を喫し、前日の試合は引き分けだった巨人は、なんとしても連敗を止めたかった試合だっただろう。そんな試合で、若手の堀田が今季4度目の先発をした。継投が難しい展開になった。

2-0でリードした6回表だった。簡単に2アウトをとって、打席に2番の田中を迎えた。田中は前日の試合でプロ入り初ホームランを放ったとはいえ、1発のある打者ではない。ここで一番やってはいけないのは四球だった。しかし初球に真っすぐでストライクを取ったものの、4球続けた真っすぐがボール。続く福永にも四球を与えてしまった。

この時点で交代してもよかったが、続投させたのは「あと1アウト。なんとかこのピンチをしのいで自信をつけてほしい」というベンチの気持ちだったと思う。しかし勝負ごとは甘くはない。細川にタイムリーを打たれて1点を返された。さすがに交代させると思ったが、カリステにも逆転タイムリーを打たれ、堀田の続投は失敗した。

どうしても勝ちたい試合であれば、継投策だった。中日で一番警戒しなければいけないのが4番の細川。そんな主砲の前に2人も四球を与えるのは、堀田自身も最悪なのは分かっていたはず。低めに投げようとすると引っ掛け、ストライクゾーンに投げようとすると高めに浮く。あと1アウトとはいえ、この時点でいっぱいいっぱいなのは、目に見えていた。

ただ、個人的にこの続投は「あり」だと思う。確かにこの試合に勝つ確率は低くなるが、堀田の成長を考えると、シーズンのトータルでプラスに働く可能性があるからだ。ひと踏ん張り利かなかったのだから、これまで以上に体調管理を徹底する。スタミナ不足を補うトレーニングも必要だし、技術的にストライクが入らなくなる欠点の見直しもしなければいけない。もう一回り成長するための反省材料はたくさんある。

ベンチに下がった堀田はがっくりとうなだれていた。続投させてくれたベンチの思いは伝わっていただろう。その思いにこたえられなかった悔しさが、こみ上げてきたのだと思う。

今季はリリーフから先発のチャンスをつかみ、3度の先発機会で無失点で好投した。4度目の先発は悔しい思いをしたが、次回のチャンスがあるのは、それまでの自分の成長があったからにほかならない。

この1敗はチームにとって痛いが、セ・リーグは混戦で、本当の勝負は8月以降になると思う。その時、堀田がどんな立場の投手になっているか? そこを見てから、今試合の継投がどうだったかを振り返ってみたい。(日刊スポーツ評論家)

巨人対中日 6回表途中で降板しベンチで厳しい表情の巨人先発の堀田(撮影・江口和貴)
巨人対中日 6回表途中で降板しベンチで厳しい表情の巨人先発の堀田(撮影・江口和貴)