阪神の中川選手は「本当に開幕左翼スタメンもあるぞ」と感じるぐらい、内容の濃い打席が続いています。この日の1打席目は1回無死一、三塁から右犠飛。1ボール2ストライクと追い込まれながら、下手投げ右腕・与座投手の内角低め直球をおっつけて打ち上げました。やみくもに引っ張るのではなく、最低限でも犠飛、あわよくば一塁走者を三塁まで進めたい。そんな意図が打撃内容からにじみ出ていました。
3回1死一塁では与座投手の内角低めシンカー系をとらえて二直。この打席でも一、三塁を作りにいこうという意思がひしひしと感じられました。まだ22歳の若虎ですが、状況に応じた打撃を冷静に体現できる。そうなると、首脳陣は1軍の試合でも使いたくなるものです。前日10日の西武戦では左越えソロも放っているようにパンチ力も十分。ドラフト1位・立石選手がまだ負傷離脱から実戦復帰できていない中、左翼争いで非常に面白い位置につけていると感じます。
先発のラグズデール投手は4回1失点ながら3盗塁を決められました。ただ、これで「走られやすい」とレッテルを貼るのは時期尚早です。203センチの長身ですが、決してクイックが下手なわけではありません。この日は若い嶋村選手とバッテリーを組みましたが、次は経験豊富な捕手とのコンビも確認したいところです。無駄なくコンパクトに体を使えて、フォームの再現性も高い印象。ハイレベルな阪神先発ローテ争いの中でも十分に戦力となれそうな存在です。(日刊スポーツ評論家)




