「不思議な縁」を改めて感じる1日となった。
6月14日のこと。ソフトバンクの2軍施設がある福岡・タマスタ筑後でプロ1年目の生海外野手(22)を取材した。
記者は4月からソフトバンク担当となり、以前は東北6県のアマチュア野球を担当したこともあった。そのため、東北福祉大(仙台6大学)出身でもある生海についても、大学4年春からプロ入りまで約半年間、何度も取材した。
自信はなかったが、生海に「覚えてますか?」と聞いた。唐突な質問だったため、「え?」とした表情を浮かべ、約2秒くらいの間が空き、生海は「あ! 覚えてますよ」と思い出してもらった。
振り返ってみれば、生海の晴れ姿には立ち会ってきた。プロ野球選手にとって1度しかないドラフト当日はもちろん、指名あいさつ、仮契約を取材。当時は「プロになった生海を取材することはない」とも思っていた。東北で生海を最後に取材したのは22年11月24日。今度は九州で再び取材することができた。これも「何かの縁」と思わざるを得ない。
生海は今季ここまで2軍で計29試合に出場し、打率2割3分2厘、3本塁打、15打点。4番で20試合に先発と主砲として期待を寄せられている。13日のウエスタン・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)では9回にプロ初のサヨナラ本塁打を放った。15日ヤクルト戦(神宮)で初めて1軍にも合流。ベンチ入りは見送られたが、交流戦最後の阪神3連戦(甲子園)もチームに同行するなど、順調にステップを踏んでいる。
生海は「2軍でたくさん打つ。1軍で1試合でも多くベンチに入って試合に出たい。1軍昇格が目標です」と言った。今度は本拠地ペイペイドームのお立ち台に上がっている姿を見てみたい。【ソフトバンク担当=佐藤究】
◆生海(いくみ)本名・甲斐(かい)生海。2000年(平12)7月11日生まれ。福岡県北九州市出身。霧丘中では軟式野球部に所属し、九州国際大付では主将を務めて3年春に九州大会優勝。高校通算36本塁打も甲子園出場はなし。東北福祉大では4年秋のリーグ戦で最多本塁打、最多打点、ベストナインを受賞。小学生の頃に何度も試合を見に行った憧れのソフトバンクに22年ドラフト3位で入団。同性の甲斐拓也がいることから登録名を名前の生海に。184センチ、95キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1000万円。




