第97回全国高校野球選手権(6日開幕、甲子園)に出場する静岡が4日、西宮市の鳴尾浜臨海公園野球場でシート打撃を行った。エース村木文哉(2年)も主力相手に登板。決め球であるフォークのキレもよく、感触を確かめるように投げていた。今日5日に開会式リハーサルが行われる。

 初戦の相手が東海大甲府(山梨)に決定してから最初の練習となったが、チーム状態のよさを感じさせる内容だった。村松遼太朗(3年)に続いてマウンドに立った村木は最速138キロをマーク。序盤は直球主体の投球で後半は変化球中心に投げた。村木は「ボールの質は悪くないしいい調整ができた」と納得の表情だった。

 7月29日の決勝以来となる打者相手の投球。「試合が第2日となればこの日に投げると言われていた。打者への感覚はばっちり」。高めに浮いた直球を堀内謙伍に中越えに運ばれたが、安本竜二、広瀬舜(いずれも3年)の右打者にはフォークで三振を奪った。安本も「いいボールだった」とエースの投球に満足そうだった。

 センバツで第2試合を経験したが、それ以降の県、東海大会はいずれも第1試合だった。第4試合への準備は未経験となる。村木は「時間があるししっかりアップできる」と話した。条件は相手も同じ。村木の右腕がうなる。【加納慎也】