優勝候補の本命に挙がるのは、最速150キロ左腕の小笠原慎之介投手(3年)、縦に落ちるスライダーが武器の吉田凌投手(3年)と、左右のドラフト候補を擁する東海大相模だ。小笠原は直球の力強さに加え、チェンジアップの精度が増し、神奈川大会では4試合27回を投げて1失点、30三振を奪った。打撃陣は7試合で5本塁打を放ち、チーム打率3割8分1厘と、投打に力がある。初戦の聖光学院戦に勝利すれば、波に乗りそうだ。

 史上8校目の春夏連覇を目指す敦賀気比は、エース平沼翔太投手(3年)を中心にチーム力が高い。初戦の明徳義塾戦は、大会屈指の好カードになった。東北勢初優勝を目指す仙台育英は、エース佐藤世那投手(3年)の出来がカギ。天理は50メートル5秒9の俊足を誇る船曳海外野手(3年)が、奈良大会の智弁学園戦で2本塁打を放つなど、長打力にも磨きをかけた。走攻守そろうドラフト候補、オコエ瑠偉外野手(3年)擁する関東第一は、東東京大会6試合28盗塁64得点と、高い攻撃力を誇る。

 智弁和歌山、静岡、大阪偕星学園、九州国際大付、九州学院、花巻東、高崎健康福祉大高崎、作新学院なども上位進出を狙う。