岐阜城北が17年ぶりの夏1勝を逃した。

 エース鷲見(すみ)直輝(3年)が立ち上がりに5連打を浴び、3失点。2回以降は緩急をつけた持ち前の投球で中京大中京打線を1点に抑えたが、相手エースの上野翔太郎(同)に反撃を封じられた。

 肩を落とすチームの中で、3番を打つ平井笑顔内野手(同)は懸命に前を向いた。昨年右肩を脱臼し、同6月に手術。高校最後の夏に甲子園でプレーすることを目指し、長いリハビリに取り組んで来た。2年時は右肩以外にも左目にイレギュラーバウンドした打球を当てるなど故障に苦しんだが「まわりのみんなに支えられ、名前通りの高校生活を送ることができました」とまさに笑顔で3年間を振り返った。

 今後は幼いころからの夢だった小学校の教員を目指し、大学への受験準備に入る。「小学校時代にとてもいい先生に出会えたので。その先生のおかげで毎日がとても楽しかったんです。自分もそういう存在になれたら」と野球以外の夢を追いかける。