2日前の泣き顔が、晴れやかな笑顔に変わった。7回を1失点で投げ抜き、東海大相模(神奈川)の夏5年ぶりの決勝進出への流れを作ったのは先発の吉田凌投手(3年)だった。17日の準々決勝・花咲徳栄(埼玉)戦は4回途中3失点で降板。求めていた危なげない投球に「チームにも(救援の)小笠原にも迷惑をかけました。少しは返せたかなと思う」と安堵(あんど)感をにじませた。

 オコエを1、2打席とスライダーで空振り三振。「すごく目線が強くて。甘い球は絶対に打たれる。スライダーは低め、直球は体の近くを攻める」と徹底し、オコエの一撃を封じた。制球の甘さから打ち込まれた17日の反省を生かし、18日は遠投で球の回転を確認。細心の準備が7回1失点の投球に生きた。きょう20日の決勝は「体がどうなってもいい。1球1球全力で投げる」。盟友・小笠原と、45年ぶりの大優勝旗を取りに行く。【堀まどか】