開星(島根)が花咲徳栄に0-9と完封負けを喫し、11年夏以来の甲子園勝利を逃した。

 2年エースの中村優真投手が初回から捕まった。3回までに4失点。何とか立ち直ったが、7回に再び猛攻にあった。6回1/3を12安打7失点(自責点5)。中村は「甲子園の雰囲気に焦ってしまった。自分の投球ができなかった」と肩を落とした。

 終盤にはチームの柱、葉田翔人主将(かくと=3年)を欠いた。8回の守備で、2死から右翼への打球を捕球。その際に両足がつり、ベンチに戻るとダッグアウトで治療を受けていた。8回2死一塁で打席が回ったが、ドクターストップがかかり代打が送られた。試合終了の整列に何とか並んだ主将は「8回の守備で両足がつってしまいました。一方的に打たれ、こちらの攻撃もいい守備で阻まれるなど自分たちの流れに持ってこれなかった。ただ3人で簡単に攻撃を終わらせないなど粘り強く自分たちの持ち味が出た部分がありました。それが点につながらず残念です」。車いすで聖地を去った。

 DeNA白根を擁した11年夏以来、6年ぶりの白星を目指したが完敗。山内弘和監督(41)は「3年ぶりの甲子園で全てが新しくなっていた。甲子園に空気にのまれた。その差が序盤に出たと思う。エースの中村や2年生が主軸で残る。全国で勝てるチームをつくりたい」と話した。