5年ぶり出場の常葉大菊川(静岡2位)は松阪商(三重3位)を8-4で下した。1年生の5番伊藤勝仁外野手が3安打3打点と活躍した。。

 1年生が菊川打線をけん引した。1点を先制されて迎えた1回裏2死二、三塁で、5番伊藤が中前に逆転の2点適時打。リードを奪い返し、菊川ベンチが大いに盛り上がった。伊藤は5-3と追い上げられた5回裏にも、きっちり中前に適時打。勝利に大きく貢献し、笑顔がはじけた。

 「緊張は全然ありませんでした。自分はチャンスに強いので、打ってやろうと思いました。ベンチからも『どんどん振っていけ!』と言われていました」

 伊藤は浜松南シニア時代は6番右翼手で「守備の人だった」と言う。「フルスイング打線」の常葉大菊川入学後に素質が開花。「初球から積極的に振れるようになりました。打撃が楽しいです」と話す。今秋公式戦では4番や1番で起用され、打率4割3分3厘をマーク。5番はこの日の朝に告げられ「ちょっと予想外でしたが、準備はしていました」。

 同じく1番の多かった奈良間大己主将(2年)が3番、主に3番を務めた鈴木琳央外野手(2年)は4番で先発。主砲の鈴木は無安打に終わったが、その後の伊藤が大活躍し、高橋利和監督(31)も「(打順変更が)当たりましたかね。伊藤は勝負強く、自分を持っている選手」と話した。

 今日25日の2回戦では愛知1位の東邦と激突する。5年前も2回戦で対戦し、6-4で競り勝ってセンバツ出場につなげた相手だ。伊藤は「接戦になると思いますが、何とかものにして準決勝に駒を進めたい」と笑顔。強力打線を武器に再び勝利し、春の聖地へと近づく決意だ。