埼玉大会で初めて単独廃校ルール、いわゆる「助っ人レンタル制度」を使った越生(おごせ)が、初戦敗退となった。が、意地を見せた。

 初回いきなり10失点するも、3安打を放った2番相川慶太二塁手(2年)など派遣選手の活躍もあり、最終的に7対15(7回コールド)まで追い上げた。

 越生は昨夏、部員2人で新チームをスタート。合同チームで公式戦を戦い、春には部員も7人にまで増えたが、他チームが夏に人数を9人以上そろえたために、このルールを選択し県高野連に申請。部員7人のうち1人が故障中のため、近隣の武蔵越生から1、2年生4人が派遣され、選手10人のチームを作った。

 試合中盤からは、同じ球場の第1試合で敗れた武蔵越生の選手やチアリーダー部も、越生スタンドで声援を送り、後押しした。越生の平原美空(みく)主将(3年)は「感謝の気持ちでいっぱいです」。2人だけで始まった新チームは1年後、多くの声援に囲まれて幕を閉じた。