青山学院の安藤寧則監督(41)の最後の夏が終わった。青学大3年時に監督となり、今年で21年目。試合を終え「自分の力量の無さを感じた。監督は選手の力量の差を抜いてあげることができる。勝たせてあげることができなかった」と悔しさを口にした。

 2年前にも勇退を考えたが、夏の大会の敗戦後、勇退を感じ取った現3年生5人を含む当時の1、2年生9人に引き留められた。「11時半から(午後)4時くらいまで1人1人が不安や思いをぶつけてきた。もう1度頑張ろうと思った」と振り返る。

 安藤監督が最も厳しく指導してきたという主将の佃駿太内野手(3年)は2点本塁打を含む4打数4安打と活躍した。佃は「監督から『あきらめない心』をずっと言われてきた。その結果、最後まで全力プレーができた。恩返しがしたかった。監督は男としての柱があるかっこいい人だった」と感謝を示した。

 今後の青山学院野球部について安藤監督は「青学の火は消してはいけない。応援してやってほしい」とエールを送った。