春夏連続の甲子園出場を目指す智弁学園が、エース左腕伊原陵人(たかと=3年)の2安打12奪三振完投の活躍で天理の待つベスト4に駒を進めた。

 「立ち上がりは良くなかった」という伊原は、3回にスクイズで1点を失うもそこからが圧巻。4回以降は安打を許さず、リードを守りきった。「コツコツ点を取ってくれて楽になった」と伊原が話すように、打線は2回、3回、4回と1点ずつを積み重ね、8回、左向澪(さこう・れい=3年)外野手の適時二塁打でダメを押した。

 智弁学園・小坂将商監督(41)は「勝てて良かったが打線のかみ合いが悪かった。伊原様様です」と笑顔は無かった。

 27日の準決勝は、昨夏準決勝で敗れた天理が相手。小坂監督は「去年やられている。その悔しさを持って」と大一番へ気合を見せていた。