【第1試合(9:00)広陵(広島)-東邦(愛知)】

好投手を擁する両校が、準々決勝をかけて激突する。広陵・河野佳投手(3年)と東邦・石川昂弥投手(3年)の投げ合いが実現するか。

甲子園で2校が戦うのは2004年(平16)のセンバツ1回戦以来、15年ぶり。当時は東邦が9-1で勝利している。1935年(昭10)のセンバツ準決勝では広陵中5-1東邦商で、今回が3度目の対決だ。

広陵エース河野佳投手は1回戦で自己最速150キロをマーク。常時140キロを超える直球とチェンジアップを駆使して3安打8奪三振の完封勝利を飾った。河野の他にも、最速140キロを超える石原勇輝投手、森勝哉投手(ともに3年)ら層の厚い投手陣が控えている。

打者陣も好調で、4番を打つ中村楓大外野手(3年)の1発にも期待。甲子園で高校通算20本塁打の長打力をみせることはできるか。

初戦は2失策を記録しており、エラーから失点のピンチを迎える場面も。守備面を見直して挑みたい。

◆広陵の主なOB 阪神上本博紀、広島野村祐輔、巨人小林誠司

東邦は投打の軸になる石川昂弥の投球が安定している。1回戦は富岡西(徳島)に1失点完投。1回戦の最速は141キロだったが、その速球は威力があり、相手打者を見ながらの配球やペース配分が巧み。163球とスタミナも十分だった。

初戦は登板しなかった左腕の植田結喜(3年)、球威のある右腕の奥田優太郎(3年)もハイレベル。相手打線と石川の相性次第では継投策も考えられる。

3番を打つ主砲・石川とともに打線のキーマンになる1番の松井涼太内野手、熊田任洋内野手(ともに3年)の調子は悪くない。松井は1回戦の7回に決勝打。勝負どころで持ち前の左方向への強い打球を見せ、常勝気配。センスあふれる切り込み隊長が暴れれば、ポテンシャルの高い野手陣だけに得点力は上がる。

平成最初のセンバツ優勝校。新元号の発表日が迫る中、最後の「締め」も自分たちが-と思いを共有している。友情応援してもらっている大阪桐蔭ブラスバンドによる終盤の後押しも注目だ。

◆東邦の主なOB 元巨人山倉和博、中日藤嶋健人、俳優奥田瑛二