春夏通算75度の甲子園出場を誇り、今春センバツでも8強入りした龍谷大平安(京都)が、立命館宇治に敗れ、3季連続出場は夢と消えた。ミスが目立つ展開に、原田英彦監督(59)は「“らしくない”ミスが致命的になった。試合を支配できなかった」と嘆いた。

2回に先制点を挙げたが、3回には失策が絡み、すぐに逆転を許した。5回の追加点は、捕手から二塁への悪送球の間に許したもの。チーム4失策。打撃も5安打に終わるなど不振だった。指揮官は「センバツ8強で、夏は日本一と思っていたが、選手たちはセンバツでおなかいっぱいになっていた。満足してしまっていた」と悔やんだ。

主将の水谷祥平外野手(3年)は「後輩たちにはしっかり練習してスキのないチームを作ってほしい。苦しいことの方が多かったが、このチームで野球ができてよかった。一生の誇りにしていきたい」。ヤクルト奥村展征内野手(24)を兄にもつ奥村真大内野手(2年)は、2回に左前打を放ち先制機をつくったが「先輩の夏を終わらせてしまった。5番を任されている自分が結果を残さなければならなかったのに」と、流れる涙を止めることができなかった。来夏、スキのないチームで頂点を目指す。【南谷竜則】