6日に開幕した夏の甲子園に出場中の立命館宇治の吹奏楽部が、地元・京都府宇治市のアニメ制作会社「京都アニメーション」が、同市を舞台に高校の吹奏楽部の青春を描いた「響け!ユーフォニアム」の主題歌「DREAM SOLISTER」を応援曲に採用した。7月18日に放火殺人事件が発生したことを受け、地域住民から学校側へ提案があり決定した。

今日7日の秋田中央(秋田)との1回戦は、京都府吹奏楽コンクールと重なったため応援できず、立命館宇治中吹奏楽部とOBが応援する。部の公式ツイッターは「高校吹奏楽部は2回戦からの参加となります!」と報告。野球部が2回戦に進めばアルプススタンドで披露する予定だ。

「京都アニメーション」第1スタジオで発生した放火殺人事件は35人死亡、33人負傷の大惨事となった。悲しみが癒えない中、10日後の同28日に立命館宇治が京都国際に勝ち、37年ぶり3度目となる夏の甲子園行きを決めると、住民から「甲子園の応援で京アニの曲を演奏して、ファンや関係者らを励ましてあげてほしい」と提案があった。

吹奏楽部は「響け-」の他の曲を演奏したことがあり、約70人の部員も賛同。コンクール直前ながら1時間早く集まり、練習を行った。顧問の深江雅彦教諭(56)は「京都府代表ならではの恩返しだと思った。応援という形で京アニの曲を聴いてほしい」と話した。

部の公式ツイッターによると、7日は、野球部の試合開始予定時間の、約1時間後の午後4時45分に京都府吹奏楽コンクールの本番を迎えるという。「野球部さんの試合とほぼ同時刻に本番を迎えます! 野球部さんの勝利も祈りつつ、私たちも最高の演奏ができるように頑張ります!」とツイートした。

「DREAM-」を歌うTRUEの唐沢美帆(36)も6日、ツイッターを更新。「言葉にならないくらいうれしいです。立命館宇治高校野球部の皆さん、応援しています。頑張って下さい」とエールを送った。