近江(滋賀)は2年生4番の山田陽翔(はると)投手(2年)が二刀流の活躍で決勝進出を決めた。打っては3点を先制した2回、なお2死一、二塁で左翼席に中押しの3ラン。「狙っていた真っすぐをしっかり捉えことができました」。5回にも走者一掃の3点適時打を放つなど、計6打点を荒稼ぎ。春の県王者・綾羽を、5回コールドの19-0で下す立役者となった。

投げても最速146キロの直球を武器に、3回を1安打5奪三振で無失点。多賀章仁監督(61)は「試合前の雰囲気が、リングにあがる前のボクサーのよう」と高い集中力に目を見張る。29日の決勝は3大会連続15回目の甲子園出場をかけ、立命館守山と対戦。滋賀の本命校が会心ゲームで王手をかけた。【清水駿斗】