18年秋王者の札幌大谷が10人で窮地を乗り越えた。

背番号11の左腕、森谷大誠(2年)が先発し、5回まで1安打7奪三振無失点と好投。打撃でも2安打3打点と気を吐いた。夏までの1番から2桁背番号に変更となったが「やることは変わらない。ストライク先行で投げることができた。ストレートで空振りが取れて、リズムに乗れた」と振り返った。

コロナ禍の影響で登録18人中、8人が保健所の待機要請を受け、ベンチ入りできなくなった。大会直前まで全体練習を1週間自粛。5日の午後から、参加できる部員だけで練習を再開し、出られる選手の中で何とかチームを構成し、初戦を乗り越えた。船尾隆広監督(50)は「こういう状況の中、よく頑張ってくれた」と話した。

10日の2回戦(北星学園大付戦)までに7人が出場可能になる予定。初回、先頭で中前打を放ち先制の生還を果たした主将の浜野櫂(かい)中堅手(2年)は「1戦必勝。次もいい場面で打てるように」。不安を抱えながら何とか大会出場にこぎつけた。仲間が全員戻ってくるまで、負けるわけにはいかない。【永野高輔】