第3代表決定戦は帝京長岡がエース茨木秀俊投手(2年)の13奪三振の快投で東京学館新潟に2-0で勝ち、18年秋以来の3度目の北信越進出を決めた。3校が出場する北信越大会(長野)は今日8日に組み合わせ抽選、16日に1回戦が行われる。

顔色ひとつ変えなかった。茨木は涼しい顔で最後の打者を空振り三振に仕留め、淡々と整列に加わった。13三振を奪い、公式戦初完封。「9回投げ切ることができた安心感とうれしさがあった」と話したが、喜びは内面に抑えた。「今日は100点」と話した時も無表情を貫いた。

138球の快投で9回4安打。5日の準決勝・北越戦(5-6)で、8回117球を1人で投げ切ったばかり。中1日の登板でタフネスぶりを見せた。この日最速140キロは、東京学館新潟の最後の打者にファウルされた直球。芝草宇宙監督(52)は「スタミナはある。球数も投げられる。投球間隔が短くても問題ない」とエースのあふれる体力に太鼓判を押していた。

2回2死二、三塁、6回2死満塁とピンチを背負っても冷静だった。「相手打者は真っすぐを狙っていたからタイミングを外した」とチェンジアップ、カーブ、スライダーの変化球を低めに集めた。最後の打者の13個目の三振も低めに決めたスライダー。2時間19分間の試合で集中は途切れなかった。休養期間も短く、来週16日からは北信越大会は始まるが、茨木は「県大会と違って厳しい戦いになる」と集中力を持続させて挑む。【涌井幹雄】

◆北信越大会 長野県で16校(新潟3)が参加し、15日開会式が行われる。16日に1回戦、17日に2回戦を行う。準決勝は23日、決勝は24日にともに松本市野球場で開催される。抽選は今日8日に行われる。来春のセンバツ選考の参考資料となる大会で、北信越のセンバツ出場枠は2。県勢は14年日本文理以来、センバツから遠ざかっている。