04年春以来の甲子園出場を目指す社(兵庫1位)は、近畿大会初戦で近江(滋賀3位)に敗れた。

壮絶なシーソーゲームを制することはできなかった。初回に3点を失い、なおも2死満塁のピンチで、中堅で先発していたエース芝本琳平投手(2年)が救援登板。遊飛で追加点は許さなかった。しかし、5回に5安打で4失点しリードを6点に広げられ、再び中堅に回った。

失点した直後の5回に勝股優太内野手(2年)の適時打。さらに、芝本が自ら適時打を放つなど5点を返した。8回にも勝股の適時打などで8-8の同点に追いつく。さらに2死一、二塁から打席に入った芝本が直球を捉えて左越えの2点適時二塁打。「狙い球をしっかりして、強く振ることを考えた。自分のスイングができた」と2点の勝ち越しに成功した。

最終回のマウンドには再び芝本が上がったが、先頭から2者連続死球。その後2死満塁までこぎつけたが、追い込んでからの5球目を近江・中瀬に適時二塁打されて3点を奪われ逆転を許した。「疲れもあってキレもなかった。最終回の死球からの勢いは、今まで味わったことがなかった。相手は負けていたけどプレッシャーがすごくあって、投げづらい状況でした」と肩を落とした。

2安打3打点と打撃では貢献。ただ、マウンドでは2度の登板で計5回1/3を9安打5四死球7失点と悔いの残る内容となった。「ピンチの状況になったときに自分の投球が全然できない。メンタル面でも技術面でもさらにレベルアップをして、どこが相手でも抑えられるようになりたい」と悔しさをかみしめ、冬を越えての成長を誓った。