第94回選抜高校野球大会(18日開幕、甲子園)に出場する市和歌山のエース米田天翼投手(2年)が9回1失点で完投した。最速142キロをマークし、12奪三振の快投。「ストレートが走って、低めに集まっていました。終盤でも140キロ台が出ていたし、不安なくいける」と胸を張った。

大会第5日に強打で鳴らす花巻東(岩手)と初戦を迎える。1年生スラッガーの佐々木麟太郎内野手は12日までに高校通算52本塁打で、要警戒の打者だ。昨年12月に両肩の胸郭出口症候群の手術を受けていたが、すでに実戦復帰している。米田も「万全な状態で対戦したい。佐々木選手は調子がいいと思う。楽しみにしています」と本番を待つ。

最速149キロの剛速球が売りでプロ注目の逸材だ。この日は左打ちの強打者が多い花巻東打線を想定し、左打者に内角を多投する投球で封じ込めた。「スピード、伸び、もう1ランク、2ランク上がってくる。甲子園では140キロ後半まで、出力を上げていきたい」と手応えを口にした。