帝京長岡は柏崎工に11-1で5回コールド勝ち。5番に抜てきされた田中敦也中堅手(3年)が3打数2安打、3打点で期待に応えた。

帝京長岡の5番田中が強引にバットを振り抜くと、飛球は左前に落ちた。1回裏2死一、二塁。「(先制の)チャンスをつくってくれたので、1本打ちたかった」。しぶとい一打で二塁走者をかえすタイムリー。その後のチャンスをものにする。3回は無死一、三塁から二ゴロで二塁走者が生還。4回は1死一、二塁から中前適時打。この日の全3打席で打点を挙げた。

芝草宇宙監督(52)は「不器用だが、まじめにやってきた。活躍してくれると思っていた」と手放しで褒めた。5番起用は初めて。スタメンは昨春の県大会2回戦の関根学園戦に1番中堅手で出場して以来だった。打撃には自信があったが、昨年の夏、秋は代走がほとんど。冬場に1日40分ほどティー打撃、素振りと打力アップに取り組んだ。その成果を今季初戦で見せた。

背番号は12。「まだ自分は力不足。夏、1桁(の背番号)をつけるためにも、春はチームに貢献したい」。“伏兵”から主力へ駆け上がる手応えを得た。【斎藤慎一郎】