第3シードから甲子園出場を狙う帝京は、初戦を7回コールドで勝利した。

初回、先頭の今秋ドラフト候補小島慎也内野手(3年)がいきなり初球を左中間への三塁打。無死三塁で、本村千夏良(ちから)外野手(3年)は相手の内野守備が深いことを確認。狙って二ゴロを放ち、1点を先制した。本村は「ヒットでなくても1点入ると思った。なるべくゴロを打とうと思っていました」と振り返った。

初戦の緊張もあり、4回には悪送球が重なって1失点。しかし1-1で迎えた4回2死二、三塁で小島は申告故意四球。2死満塁で、本村に回ってきた。今度は、内角高めの直球を狙い打ち。勝ち越しの適時二塁打となった。「小島が歩かされるのは分かっていたので、自分にくるなと思った。(3回まで)直球を打っていなかったので、1球で仕留めようと思っていた」。強打者がそろう打線の中の“つなぎ役”がしっかり役割を果たした。

前田三夫前監督から引き継ぎ、昨秋から指揮をとる金田優哉監督(36)にとっては夏の初勝利。「緊張しましたね。俗に言う初戦の難しさがあった。本村が、チームを救ってくれました」と話した。

先発は今春に背番号1を背負い、今大会は10となった高橋蒼人投手(2年)。7回を無失点に抑え「まだ制球がよくなかったし球数も多かったので40点。背番号は関係なく、マウンドに上がった人が責任を持って投げます」と力強かった。