能代松陽が6-3で秋田南との最終決戦を制し、11年ぶり4度目の甲子園出場を決めた。

能代松陽は3-3の同点で迎えた5回1死二、三塁。相手暴投で二走の田中元輝主将(3年)も生還し、2点を勝ち越した。さらに2死二塁とし7番加賀谷恭外野手(3年)の左前適時打でリードを3点に。この試合計11安打を放ち、6得点と打線がつながった。

投げてはエース三浦凌輔投手(3年)を中心に守り切った。9回を投げ6安打3失点の力投。初回に先制点を許し、2点リードの5回2死二、三塁から同点の適時三塁打を浴びるも、大崩れはしなかった。この日の最速143キロ直球に変化急を織り交ぜる。テンポ良く打たせて取り、6回以降は2安打投球。9回2死一塁では最後の打者を空振り三振に打ち取り、歓喜の輪の中心で喜びを爆発させた。「最高でした。負けても勝っても最後なので、思い切っていきました」と大粒の汗をぬぐった。

能代松陽は13年に能代北と能代商が統合して節目の10年を迎えた。能代商時代は11年夏の甲子園で県勢14年ぶりの初戦突破を果たすなど、夏は3度の甲子園に出場している。現校名では初優勝となった。試合後、工藤明監督は「11年ぶりの初出場です。志は高すぎるかもしれませんが、日々の練習から常に日本一を目標にしてきましたので甲子園で勝ち上がっていきたい」と力を込めた。

◆能代松陽 13年に能代北と能代商が統合して創立。普通科、国際コミュニケーション科、情報ビジネス科がある。野球部は13年創部。甲子園は現校名では春夏通じて初。能代商時代に夏3度出場。過去最高成績は11年夏3回戦進出。主なOBに近藤芳久(元広島、ロッテ)。所在地は秋田県能代市緑町4の7。