大阪桐蔭が「無敵」の圧勝優勝を果たし、2年連続12度目の甲子園出場を決めた。ライバル履正社を投打で圧倒した。西谷浩一監督(52)の優勝直後の一問一答は以下の通り。

◆優勝監督テレビインタビュー

-優勝が決まった

今日は接戦の接戦で粘り抜くしか勝つ方法がないと思っていた。できすぎの形で点数が取れましたが、点数が取れたというより、8本もヒット打たれながら0で守ったというのが最大の勝因と思っています。昨日からデータ班、投手コーチとみんなで研究したことが実ったと思います。

-攻撃面は低い打球が多かった

本塁打を打てる打者は今年いないので、つないで、つないで、この広い舞洲(まいしま)球場はなかなか本塁打が出ないので。足と打撃でつないでいこうというのが徹底できたと思います

-春夏連覇の期待

2012年、2018年と春夏連覇できた。今年のチームも何とかつながりたい、3回目の春夏連覇に挑戦したいと。秋に神宮大会も勝ったので秋、春、夏の3連覇と、今日、履正社に勝たせてもらって大阪で優勝できて、3連覇に挑戦する権利をもらった。大阪代表として恥ずかしくないように大きな目標に向かって全員で、甲子園で暴れて必ず優勝旗を持って帰りたいと思います。

◆記者囲み取材

-前田が快投した

こないだ(26日東海大大阪仰星戦)少し思い通りにいかなかったので、投手コーチときっちり修正して、今日に、しっかり合わせてくれたと思います。

-どこが修正ポイント

久しぶりの登板だったので少し上半身で投げるところがありました。下半身から絡めて投げるというか、右足の着地のところとか、そのへんをコーチと丁寧にやっていました。

-星子が先制の生還

やはりキャプテンが活躍すると、このチームは勢いづく。常日頃「64人で」といつもいつも言っていますんでね。キャプテンがやれば、スタンドも含めて、みんながヨシという感じになる。キャプテンの活躍が大きかったと思います。

-大会通じて1失点

うん、たまたまというところもありますけれども、数字として言うならば、この上ない数字を残しましたので、投手陣で勝てた、捕手の松尾とデータ班もしっかり分析してくれたモノを持って、今日もできましたし、大会通じてそうやってできたおかげだと思います。

-1回1死一塁でけん制を何度も入れたのは指示だったのか

うん、春、履正社さんとやらせていただいて、岡田先生と違って、とにかく走っていこうということが多田先生の一番の狙いかなと思いました。足さえ殺せばこちらに有利になるんじゃないかなと。前田はけん制うまいので。けん制アウトまでは思わなかったですけど、しつこくいこうということも含めて。ちゃんとクイックをして、捕手がしっかり投げれば、盗塁は絶対にされない。数字上、絶対にされないので。過度に気にしすぎて、一番ダメなのは四球になること。松尾の肩もあります。そういう意味でも、今日、前田が先発したのが大きかった。

-けん制する意味でも左腕先発を選んだ意図も

そうですね。春やったときも、そんなに前田では走れないということで。そのなかでも仕掛けてきたり、ホームに投げるときでも合わなくて戻ることが多かったので。逆に、そこを研究されてきているか分からなかったんですけれども、しっかりやってくれた。

-先制点を取れた

理想とするならば、先制点を取りたいなと思ってましたけども、流れ的に今日はちょっと押されるのかなということを、子どもたちには言わなかったですけれど、5回終わって、1点差、2点差くらいで負けているくらいのことは僕のなかで覚悟して。後攻だったので9回裏まで持っていってもいいかなと。子どもたちには言ってないですけれども。僕の中ではそれくらいの気持ちでいました。

-前田は初回の投球から球が走っていた。安心したか

安心はないですけど、ちゃんとできるんじゃないかな、ある程度のことはできるんじゃないかなと。半分くらいまでいって、他の投手につなげればいいかなと思って。8回からちょっとどうしようかなと思ったんですけど、松尾に相談したら「多分、前田の方が向こう、嫌だと思います」ということで。

-投手交代のタイミングは

最初から決めていない。打順も回ってくる。8回の状況を見て。7回で十分、放れたなと思って。点差があるから余裕がある、とかではなくて、より、川原とかで、攻めていったほうが僕はいいかなと思って、松尾に相談したんです。「前田の方が相手、嫌だと」。なら、そうしようかと。

-春夏連覇の資格ができた

いま、ワクワクしていますね。もっと監督が、気が大きければ、大阪の大会から、そういうことを言いたかったんですけど、今日勝って初めて言えるので(笑い)。なかなか、こんなチャンスはないですし、自分たちでやりましたし、秋も勝ちました。秋春夏、ウチとしては挑戦したことがない。先輩たちができなかったこと、やれなかったことに挑戦できる喜びを持って甲子園で暴れたい。

-春夏連覇にかなりこだわっている印象だ

こだわるというか、春、勝てたので初めて言える。チームが始まった時から言っているわけではない。でも(3年生は)入学してきた時から、その世代とかを見てきている子たちなので「春夏連覇したい」とか「そのために大阪桐蔭に来た」とか、みんな、カッコイイことをノートに書いている(笑い)。ちょっとハードル高すぎるなあと(笑い)、言った記憶はある。挑戦できる喜びを持ってやりたいと思います。