佐伯鶴城が西武古川雄大外野手(19)を兄に持つ、弟拓海外野手(3年)の3安打2打点の大活躍で初戦突破に貢献した。

初回の第1打席で中前打を放ち、1点リードの2回2死一、三塁では変化球を仕留め、左越え2点適時二塁打をマーク。さらに、3回は左前打で50メートル走6秒0の快足を飛ばし、一気に二塁を陥れた。「初球からガンガン振っていこうと思って。先の塁を常に狙う姿勢でプレーができた」と笑顔で振り返った。

日本人の父敏雄さんとフィリピン人の母メロディーさんとの間に生まれ、兄は昨秋ドラフト2位で西武に入団した。試合当日の午前6時過ぎに、「集大成の夏になるんだから緊張せずに、思い切っていけ」と兄から激励メッセージをもらった。兄と同じユニホーム、同じ背番号8で臨む最後の夏。昨夏は4強で涙をのんだ兄の分まで「悔しさを晴らすために、甲子園に行きたいです」と拓海は言った。

冬場は1・8キロの重さがある「コアバット」と呼ばれる鉄バットを振り込んできた。体幹を意識したスイングが体に染みつき、打球が鋭くなる。昨秋に行った九州国際大付(福岡)との練習試合の際に、元プロで敵将の楠城徹監督(72)に勧められ、同バット15本を購入したという。古川拓は「詰まっても押し返せる力がついた。スイングスピードも上がった気がします」と手応えを実感する。

大分商で西武源田、広島森下ら、数多くのプロ野球選手を輩出してきた就任2年目の渡辺正雄監督(50)は「古川の状態が上がってきて、1番古川で迷いなく今大会に臨めた。足は兄(雄大)よりも速い」と目を細め、不動のリードオフマンとして大きな期待を寄せていた。

3回戦は鶴崎工との対戦が決まっている。古川拓は「1番打者はチームに勢いをつけられるのが醍醐味(だいごみ)。塁上をかき回していきたい」と打って、走ってチームを勝利に導く。

◆古川拓海(ふるかわ・たくみ)2005年(平17)9月12日生まれ、大分県佐伯市出身。小3で野球を始め、昭和中では軟式野球部に所属。佐伯鶴城では1年秋に初ベンチ入り。174センチ、68キロ。右投げ右打ち。好きな有名人はお笑いタレントなかやまきんに君。