切磋琢磨(せっさたくま)するチームメートと、出陣する。

U18W杯(31日開幕、台湾)に出場するU18日本代表は27日、都内で28日の「侍ジャパン U18壮行試合 高校日本代表対大学日本代表」に向けて練習を行った。壮行試合の予告先発は、大阪桐蔭の左腕、前田悠伍投手(3年)。本番前最後の実戦でアピールする。大学代表は、最速153キロ右腕の青学大(東都)下村海翔投手(4年=九州国際大付)が先発。今秋ドラフト候補同士の投げ合いとなる。

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1球ごとの感覚を確かめるように、前田はブルペンで腕を振った。「バランスが良くなったり、投げたいと思ったところに投げ切れています」。プレートの少し後ろから投げ、さらにマウンドを下った後方からもカーブを投げてフォームを調整。約20球を投じた。今夏の大阪大会では決勝で履正社に敗れ、甲子園を逃した。約1カ月ぶりの公式戦へ「シーズン中より、すごくいい状態ではあると思います」と話した。

キャッチボールの相手は、甲子園準優勝の仙台育英のエース高橋。インナーマッスルに効果のあるラバーバンドを使った練習法を教わり、すぐに実践する姿もあった。今夏の大阪大会前の遠征で仙台育英と練習試合を行い、話すようになった。「ものすごく仲良いです」という関係性。練習中も投手陣と話す姿が目立ち「素晴らしい仲間、チームとできて、いい経験。いいところを吸収できたりするので、自分にとってプラスになっています」と言う。

W杯前最後の実戦で、先発を任された。馬淵史郎監督(67)からは「スピードにこだわらず、どうやったら抑えられるか、そっちの方が大事なんだぞ」との言葉をもらった。観戦で訪れたことはあるが、東京ドームのマウンドに立つのは初めて。「強気のピッチングが売りなので、気持ちで勝っていけるように。1球目から全力で100%の力で投げ込んでいけたらなと思います」。1回裏の前田の初球から、目が離せない。【保坂恭子】

【U18W杯】壮行試合先発は大阪桐蔭・前田悠伍 大学日本代表・下村海翔とドラフト候補対決