第96回選抜高校野球大会の出場32校を決める選考委員会が26日、大阪市内で行われる。東日本エリアでは東北、関東地区の行方が特に注目される。
■東北地区(3校)
今大会から一般選考枠が「2→3」に1校増となり、選考会の注目ポイントの1つだ。
昨秋東北大会で優勝した青森山田の選出は決定的だ。同決勝で桜田朔(2年)が八戸学院光星(青森)を相手にノーヒットノーランを達成。許した走者は四死球2つと失策の3人のみだった。県大会決勝でも同校を破っており、センバツでも上位をうかがう。
秋季東北大会準Vの八戸学院光星も、青森大会決勝では青森山田から4得点しており、選出に問題はないだろう。プロ注目の洗平比呂(2年)ら複数の好投手を擁する。
「1増」の恩恵はどこが受けるか。東北大会準決勝では一関学院(岩手)学法石川(福島)がいずれも青森勢に完封負けを喫している。
一関学院は岩手大会で優勝。東北大会でも福島2位の光南を1完封するなど、3戦計5失点と安定感を見せている。
学法石川は福島大会は3位通過ながら、東北大会では聖和学園(宮城)金足農(秋田)と他県の1位校を2つ撃破するなど、力を見せた。選出となれば、かつて仙台育英(宮城)で指揮をとった佐々木順一朗監督が、新任先での初甲子園となる。
選考委員がより重要視するポイントはどこか。注目の選考になる。
■関東・東京地区(計6校)
昨秋の関東大会でベスト4に残った作新学院(栃木)高崎健康福祉大高崎(群馬)常総学院(茨城)山梨学院の4校と、都大会Vの関東第一(東京)の選出は確定的だ。
特に関東大会は出場校の関係者から「この秋の関東はレベルが高かった」との声も複数あり、昨春甲子園Vの山梨学院に続き、関東勢のセンバツでの上位進出が期待できる。作新学院のエース小川哲平投手(2年)、高崎健康福祉大高崎の箱山遥人捕手(2年)など素質豊かな選手のプレーも注目される。
6校目はどこか。最有力は関東大会8強の桐光学園(神奈川)とみられる。秋季神奈川大会で選手層が全国クラスの横浜との乱打戦を制し、夏の甲子園Vの慶応も4-0で下した実績がある。プロ注目遊撃手の森駿太内野手(2年)らタレントもそろう。
中央学院(千葉)も同8強。蔵並龍之介投手、颯佐心汰内野手(ともに2年)を中心に選手層は厚く、千葉大会を制した。プロ注目の石塚裕惺内野手(2年)ら強打が売りの花咲徳栄(埼玉)は8強入りしたものの、関東大会2戦16失点は響きそうだ。
ここ2年は東京から2校が選出されているものの、昨秋都大会準Vの創価はやや大会を通しての失点が多かった。桐光学園や中央学院との比較で、決定的に優位に立てる要素は…というと「?」になる。【高校野球取材班】