「恵みの雨」で8強入りだ。23日に予定されていた八戸学院光星-星稜(石川)2回戦は、雨天のため順延。仲井宗基監督(53)、砂子田陽士主将(3年)は順延を、初戦の関東第一(東京)戦で156球の力投を見せたエース洗平比呂投手(3年)をはじめ、選手が休養を取れることや、1日多く練習できると前向きに捉えた。24日も予報は今ひとつだが、それも”恵み”と捉え、来たる2回戦に照準を合わせる。

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前日から”打倒星稜”に向け、気持ちをつくっていた。それだけに砂子田は「正直なところ言うと、『あ、中止か』とはなった」。しかし、すぐに「もう1日練習できるんだ」と切り替えて調整。しっかりとバットを振り込んだ。砂子田は「バッティングもみんな(調子が)上がってきたので、恵みの雨になったかなと思います」。チームは開幕ギリギリの16日まで練習試合などを行い、急ピッチで仕上げてきた。そのため、選手には疲労があったが、指揮官は「洗平だけじゃなく、1日でも日にちがあればコンディション的には万全な形に持っていける」。休息はチームにとってプラスと捉えた。

次は昨秋の明治神宮大会覇者・星稜が相手。砂子田は「佐宗くんはすごくコントロールもいいし、良い変化球も持っている。それにどう対応していくかがカギになってくると思う」と相手エース左腕、佐宗翼投手(3年)を警戒。打撃練習で左投手を打ち込み、イメージを固めた。砂子田は打線について「日に日に(調子が)上がっている。みんなけっこう飛ばしていましたし、低いライナーも出ていた」と好感触。好投手を攻略し、勝利をたぐり寄せる。

開幕戦を制した八戸学院光星に続き、同県の青森山田もサヨナラ勝ちで初戦を突破。センバツでの同一県勢アベック勝利は、東北勢初。砂子田は「(青森山田は)サヨナラという形ですごく勢いに乗っていると思う。青森山田さんと決勝でできるように、次の一戦にしっかり勝てるように頑張りたい」と意気込んだ。昨秋神宮王者の壁を越え、同県対決を夢見て、決勝まで上り詰める。【濱本神威】