常総学院(茨城)が元日の能登半島地震で被災した日本航空石川に1-0で勝ち2回戦に進んだ。
先発のエース小林が島田直也監督(54)へ、8日遅れで「勝利」の誕生日プレゼントを贈った。
1-0で迎えた9回裏、1死一、三塁。一打同点のピンチを招くと、球場は能登半島地震で被災した日本航空石川を応援する歓声と拍手であふれた。小林は心の中で、島田監督の言葉を繰り返した。「変な勘違いをしていい。相手の応援も自分のことを応援してくれていると思って投げろ」。小林は大きく深呼吸。気持ちを落ち着けた。「大変な思いをされて同じグラウンドに立っている。それでも自分たちが全力でぶつかることが相手に対しての礼儀なんだ」。自分の得意球、カットボールで遊撃への併殺に打ち取り、ガッツポーズ。9奪三振の5安打完封に「夢見た場所で本当にうれしい」と笑顔を見せた。
成長のマウンドだった。この冬、回転数を意識しながら投げ込みを続けたカットボール。そして島田監督の教え「どんなときもエースはマウンドで堂々たれ」を胸に、日本航空石川の大応援団にもひるまず、高い集中力で投げきった。
“孝行息子”の活躍に、島田監督も思わず目尻を下げた。「小林は緊張感のある中、エースらしい投球を見せてくれた。いいプレゼントをもらいました」。勝利を大きな絆に、頂点を目指す。【保坂淑子】

