部員12人の八女農は初戦敗退。だが、3年生3人のうちの1人で主将のエース右腕、古賀朝喜(ともき)投手が3度の両ひざのけがを乗り越え、14奪三振の孤軍奮闘で全力を尽くした。

昨夏から2度の右膝蓋(しつがい)骨亜脱臼からの回復を経て、今度は1カ月前に左膝蓋(しつがい)骨亜脱臼で負傷した。「夏待ってるから」という仲間からのエールも胸に、長いリハビリにも耐えてきた。2週間前から投げ始め、なんとか夏に間に合い、ラストイヤーのマウンドに立った。「最終回は危なかったが、持ってくれました」。再度負傷する恐れもあったが、それでも苦しんだ分、魂を9回144球に込めた。

序盤からエンジン全開だった。最速130キロに更新した直球中心に、スライダーを駆使して三振の山を築いた。2連続四球から失点するなど詰めが甘く4失点したが、4~5回をまたぐ5連続奪三振など奮戦。敗れたが「楽しかったです。3年間悔いはない」と笑顔を見せた。

将来は実家のイチゴ農家を継ぐ予定だが、卒業後は「けがで苦しむ人を助けたい」といい、医学療法士や柔道整復師などが学べる専門学校進学を希望している。【菊川光一】