2年連続センバツ準優勝で、夏6年ぶり出場の報徳学園(兵庫)が大社(島根)に敗れて初戦で敗退した。今秋ドラフト1位候補の最速151キロ右腕・今朝丸裕喜投手(3年)が7回途中8安打3失点で降板。打線もエース左腕・馬庭優太投手(3年)の前に1点に抑えられた。07年以来、17年ぶりの夏初戦敗退だったが、今朝丸の目に涙はなし。高卒プロ入りへ志望届を提出する予定だと明かした。

今朝丸は、ゲームセットの瞬間をベンチから見届けるしかなかった。まさかの初戦敗退。ただ涙はなかった。「目標にしていた夏の甲子園に出れたのが一番大きい。自分としては笑って終わろうかなと。表情はあまり出したくなかった。めっちゃ悔しい気持ちでした」。複雑な胸中も、悔しさは2年連続センバツ準優勝時を上回った。

課題の立ち上がりに2失点。力みから3安打1四球を許して味方の失策も絡んだ。「立ち上がりが悪いので狙われた。反省していこうかなと思います」。ただ、高い修正能力を発揮。変化球の割合を増やして制球力を取り戻し、高め直球で何度も空振り三振を奪った。甲子園9試合目の登板で最多の9奪三振。「持ち味であるストレートで三振が取れたので、自信につながりました」。この日は最速146キロだったが何度も計測。今夏の平均球速は春から数キロアップの143キロ前後と進化を遂げた。

7回は1点を奪われてなお2死一、二塁でダブルエースとして支えてきた間木にバトンを渡した。途中降板に「ピッチャーとして一番やってはいけない」と辛口ながら仲間を信じて追加点は許さなかった。

プロ注目の存在ながら新チーム当初は背番号10。間木がつけていたエースナンバーを奪う気持ちが前面に出ずにコーチからハッパをかけられたこともあった。冬の練習で力を積み上げたが今年もセンバツ準優勝に終わり、夏への思いを一層強めた。春季大会後にはグラウンドコートを着用した練習で真夏の暑さを想定。準備を整えて夏の聖地へ挑んだが初戦で散った。

自身3度目の甲子園は苦いものとなった。今後は高卒でのプロ入りを目指してプロ志望届を提出する予定。「プロで勝てる投手になりたい」。最後の夏にチームを勝たせられなかった経験を糧に、次のステージへ進む。【林亮佑】