<全国高校野球選手権:早実1-0鶴岡東>◇15日◇2回戦
涙はなかった。延長タイブレークで敗れはしたが121球を投げ抜き「悔いは残らず、投げ切れたと思います」と、すがすがしかった。1年秋から試合に出場し、縦じまのユニホームで何度もマウンドに立った。「最後に甲子園で自分のベストなピッチングが見せられた」。集大成の投球に胸を張った。
将来の夢の1つが野球の審判だ。保育園の時、現在のベルーナドームで見たプロの試合で「審判の動きが面白い」と見とれた。小学4年の夏休みには審判講習会にも参加。父篤さん(44)は「大人の審判員たちと一緒にコールしたりして、生き生きしてましたね」と振り返る。
その夢はルールの理解や制球力に役立った。桜井は「審判が取ってくれそうなところに投げ込んだりしています」。審判心理を読み、甲子園2試合で打者69人に対して四球は2つ(1つは故意四球)。コントロール抜群だった。
今後は、大学への進学を希望している。「審判の前に、プロ野球選手になるというのを考えているので、技術をもっと上げて、どこでも活躍できる選手になりたい」。大舞台でのベストピッチを糧に、野球に関わっていく。【浜本神威】

