大声援で話題になった大社(島根)の一塁側アルプスのまっただ中で、音量測定アプリを使用した。
話題になった応援歌「サウスポー」。座った姿勢からいきなり「イエーイ!」と叫んで立ち上がる、いわゆる“大社ウエーブ”は野球部員たちの前で平均110デシベルをマークした。これは間近で自動車にクラクションを鳴らされたと同等の音量とされる。
大社アルプスがすごいのはアルプスの端、右翼ポール際でも平均104デシベルをマークしていること。会話することがほぼ不可能な周辺音量とされている。アルプス全体が盛り上がった。
右翼席にもアルプスと同じ紫色のシャツを着たり、メガホンを持つ人がたくさん。右翼席から「大社!」コールが起き、アルプスと外野席で手を振り合うという珍しいシーンが何度も見られた。
同アプリでは昨年3月、東京ドームで行われたWBC日本-イタリア戦も三塁側中段の記者席で測定した。応援席のまっただ中ではないとはいえ、音が広がりやすいドーム球場。米国ラウンド行きを決めた一戦での最大値は、岡本和真(巨人)の適時打での105・1デシベルだった。
それを優に超え続けた大社アルプス。スタンドの女子マネジャーたちも本気の目で声をからし続け、野球部ではない一般生徒にも、周囲の静寂を打ち破って「頑張れ~!」「あと1球~!」と叫び続ける高校生が何人もいた。
この日の大社アルプスでの最大音量は115・9デシベル。9回、1死から1番藤原が安打した時に、スタンドがはじけた。ロックのライブコンサートと同等の音量とされる。
大声援に後押しされながらも大社は敗れた。神村学園の校歌に、少し目をはらしながら笑顔で手拍子した大社アルプス。やがて大社ナインがあいさつにやって来た。
「よくやった!」
「ありがとう!」
電車が通るガード下に近い97・5デシベルの温かさが、夏を盛り上げた彼らに届けられた。【金子真仁】

