エース兼4番の三ツ俣大樹投手(3年)擁する修徳が、東東京の横綱・帝京を追う。第92回全国高校野球選手権の東東京(7月3日開幕)の組み合わせ抽選会が12日、行われた。春季都大会準優勝で、12年ぶりに関東大会に出場した修徳は、レッドソックス松坂の“後輩”三ツ俣を中心に04年以来の甲子園に挑む。

 東東京の“プチ松坂”修徳・三ツ俣が、エースで4番を貫く。レッドソックス松坂と同じ江戸川南シニア出身。「中学の時は(顔が)似ているとよく言われてました」という顔だけでなく、177センチ、83キロとガッチリした体形も松坂の横浜高時代(179センチ、75キロ)と似ている。太もも周りは、女性のウェストほどの60センチで、スクワットは180キロのバーベルを担ぐ。松坂の高校時代の最速151キロには及ばないが、安定した下半身を土台に、最速146キロの直球を投げ込む。

 実質的なエースだが、チーム事情もあって、春の都大会の背番号は6。「遊撃手で勝負したい」という気持ちもあって、今も野手としての練習を中心に行い、全体練習後にブルペンに入る。負担は大きいが「その分、成長できる。両方できるようにしたい」と、前向きにとらえている。昨秋から足袋型のシューズを履いて練習。故障も減り「二刀流」に磨きをかけている。

 5月、茨城・つくば秀英との練習試合では、プロ注目右腕の塚原頌平投手(3年)から左中間に120メートルの特大弾を放ち、集まったプロ10球団のスカウトをうならせた。阪神中尾スカウトが「あれだけの球も投げれるし、スイングも良い。グラブさばきを見てもセンスを感じる」と話すなど、野手としての能力を評価する声も多い。それでも、今春のセンバツをテレビ観戦していると、自然と「エースで4番」の選手に目がいった。最後の夏、投げて、打って、あこがれの松坂が輝いた甲子園を目指す。【今井恵太】