史上7校目の甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭のエース藤浪晋太郎(3年)が24日、12球団OKのプロ志望を表明した。決勝から一夜明けたこの日、藤浪はチームメートと大阪・大東市の野球部寮に戻った。卒業後の進路について「行けるものならプロに行きたいと考えています。大学を経ずにです。指名していただいたところに行くつもり。そこで頑張りたい」と語った。

 最終的には高校日本代表として参加する「第25回IBAF18U世界選手権」(30日~9月8日、韓国・ソウル)終了後、西谷浩一監督(42)と話し合って結論を出す。西谷監督は「本人の考えるようにしたいと思います。本人はプロに行きたいと思っていると思います」と、プロ志望を認める考えを明かした。

 もともと藤浪はプロを目指し、2年春からエースになった責任感も支えに成長。阪神、オリックスなどからラブコールを送られるドラフト1位候補になった。かつて家族には「いろんなことを身につけたり、勉強する意味で、大学に行ってからでも(プロは)遅くはないんじゃないかと話したこともある」(父晋さん=49)。それも前日23日の決勝後に母明美さん(48)が「本人に任せます」と語り、進路は一本化された。

 あとは今日25日から合宿に入る世界選手権に全力投球。「チームに貢献できるよう、一生懸命投げて行きたい」。今度は「世界の藤浪」になる。【堀まどか】

 ◆IBAF18U世界選手権

 IBAF(国際野球連盟)が主催する18歳以下の選手による大会。30日~9月8日まで、韓国・ソウルの蚕室(チャムシル)木洞(モクトン)両野球場で行われる。米国、韓国など参加12チームが2グループに分かれ、第1ラウンド(R)では1回戦総当たりのリーグ戦を行う。各グループの上位3チームが第2Rに進出し、第1Rで対戦していないグループの3チームと対戦。第1Rと第2Rの成績を合わせて1~6位を決定する。決勝Rでは1位と2位、3位と4位、5位と6位による順位決定戦を行う。