<高校野球南北海道大会:東海大四3-1恵庭北>◇6日◇札幌地区Fブロック代表決定戦◇札幌麻生

 無名の意地を、一振りに込めた。5回に勝ち越しの2点適時打を放った東海大四の今川優馬外野手(3年)は「打球が抜けてくれて、本当に良かった」と、胸をなで下ろした。背番号は16。4回から、4番大河内航左翼手(3年)の代走として、途中出場していた。

 強豪チームでは少数派の、軟式野球部上がり。同級生の多くが中学時代から硬式を経験しており、選抜チームなどでも活躍していた。「みんなスター選手ばかり。周りのレベルの高さについて行けず、つらい時もありました」。だから、練習は人一倍したつもりだ。

 今年の春の地区予選、背番号8をつかみ取った直後に、練習試合で左手中指の中手骨を骨折。バットを握れず、捕球も出来ない状態が1カ月も続いた。春季全道大会では背番号をもらえず、スタンドから準優勝した仲間を見守った。「自分が、あそこに立っていたら…と悔しい思いでいっぱいだった」と振り返る。

 「最後まで負けないチームを目指して、練習してきた」と狙うのは日本一だ。「本音を言うと、スタメンで出たいですね」。夢をかなえる瞬間まで、スーパーサブで終わる気は、さらさらない。【中島宙恵】