<高校野球宮城大会:気仙沼5-3岩ケ崎>◇14日◇3回戦◇コボスタ宮城

 4月に就任したばかりの岩ケ崎・大越春輝監督(24)の最初の夏は、攻め続けて幕を閉じた。2回戦で第3シード古川学園を破った気仙沼を上回る12安打を放って1度は逆転したが、あと1歩及ばず。「みんな必死に戦ってくれた。私の経験不足」と涙をこらえた。

 野球部を変えたかった。福島県いわき市出身で、光南高2年時に同校初の甲子園出場。指導者として、今度こそベンチに座る-。大きな目標を抱いて赴任したが「野球以前の問題」が待っていた。練習中にグラブを頭に乗せたり、あいさつや用具の整理もできない。それでも「毎回怒鳴って、ふてくされても言い聞かせた」と熱意は失わなかった。練習試合を組むために対戦経験のない県内の強豪校に頭を下げて回った。結果が出始めると温度差は縮まり、今大会前には髪の長かった選手も短く整えてくるほど野球に集中していた。

 三浦俊主将(3年)は「1、2年の時にできたことが山ほど見つかった。早く先生と出会っていれば」と号泣した。最初の教え子との別れを惜しんだ監督は「3年生が残した攻める野球で、もっと上に行けるように頑張る」と岩ケ崎の飛躍を約束した。【鹿野雄太】