<高校野球南北海道大会:小樽潮陵8-6恵庭南>◇19日◇準々決勝◇札幌円山

 小樽潮陵が55年ぶりの4強入りを決めた。

 小樽潮陵の福原大生左翼手(2年)が大会第1号のソロ本塁打を放ち、チームに勝利を呼び込んだ。6-5と1点差で迎えた5回裏に先頭で、2球目の内角直球をフルスイング。右翼に運び「1点がほしいところでしたので、正直(本塁打を)狙っていました」と、2年生スラッガーは胸を張った。

 入学直後から学校に隣接する駐車場に打球が飛び込み、バスに直撃するほどの怪力を発揮してきた。今季は指の力でおもりを持つトレーニングでさらにパワーアップ。この日の試合前の学校練習でも柵越え4発を放ち、ボール1個が紛失した。前腕部の筋肉が「気持ち悪い」(福原)ほどに盛り上がっている。

 1打席目にも1死満塁で同点の右前2点適時打を放つなど、勝負強さも増してきた。59年以来55年ぶり4強進出の立役者は「目の前の1戦1戦を勝ち上がりたい」。目標は函館東シニアの先輩・オリックス吉田。視線の先には、昨年春夏連続甲子園を北照で達成したその先輩の後ろ姿が映っている。