<高校野球青森大会:青森5-3青森山田>◇21日◇準決勝◇青森市営

 青森が青森山田に逆転勝ち。13年ぶりの決勝進出を決めた。0-3で迎えた9回表、7安打を集中させ一挙5得点で試合をひっくり返した。

 青森が驚異的な粘りをみせた。青森山田のエース山地大成(3年)に5~8回3者凡退に抑えられる苦しい試合。だが9回表、猛打が爆発し一挙5点。その裏1死一、二塁のピンチも、7回から救援のエース久保沢遼矢(3年)が投ゴロ併殺に打ち取った。

 私立優勢の前評判の中、公立の進学の名門が、決勝に進出した。劇的逆転勝利にナインは雄たけびを上げ、応援席から大歓声がとどろいた。里村輝監督(39)は「山地君が疲れてくるまで我慢しろ、と言ったが、9回の打撃は私も驚いた。すごい」とナインをたたえた。

 青森山田とは5月の県大会地区予選で対戦。9回表に3-2と逆転、その裏あと1人まで追い詰めたが同点にされた。延長12回、3-4でサヨナラ負け。同じてつは踏まなかった。里村将伍主将(3年)は「リベンジを夏に果たせて最高です!」と胸を張った。

 1960年(昭35)まで甲子園出場4度の伝統校。同年青森勢初の夏の白星を飾っている。決勝の相手光星は前回決勝進出の01年も先輩が対戦し、1-3で惜敗。昨秋県大会準決勝では2-5で敗れた。久保沢は「自分の持ち味の制球力で抑え、勝ちます」ときっぱり。今度は光星にリベンジだ。【北村宏平】