<高校野球北北海道大会:駒大岩見沢9-0砂川>◇27日◇空知地区3回戦
駒大岩見沢にセンバツ時のエースが戻ってきた。板木勇幸(3年)の「夏」は3回戦の砂川戦で開幕、先発し5回をゼロ封した。得意のスライダーと速球を駆使して奪った三振は8個。5安打を許したものの、うち2本は詰まった当たり。要所を三振で締め「いい感じで投げられた」と2番手にマウンドを譲った。
センバツでは制球に苦しみ納得いく投球ができなかったが、問題はその後だった。疲れから左ヒジに痛みが出、長い休養を余儀なくされた。春の地区予選に間に合わず、背番号1は沼館善治(3年)に渡った。全道ではヒジを気にしながらのマウンドで、自分の投球を忘れてしまった。釧路工戦は8球で降板。北海道栄戦は3回で交代した。
栄光の後にやってきた大試練。「ホントに苦しくて、投球をしていても楽しくなかった」と振り返る。春の大会後、高橋真次監督(33)は遠投からの出直しを指示。板木は毎日10~20球の遠投で、思い切り腕を振り続けた。それが実り、良かった時の腕の振りが復活。人なつこい笑顔も戻ってきた。「今日は周囲に自分から声をかけていた。春の全道では僕の方しか見ていなかったのに」と捕手の松本駿主将(3年)。
今も背番号は10のままだが、板木がマウンドにいるといないとではチームの座りが違う。高橋監督も「やっと戻ってくれた。沼館の存在も刺激にして、きっちり仕上げてくれた」と、前エースをたたえた。3季連続の甲子園へ向け、ヒグマは万全の態勢で突っ走る。【本郷昌幸】

