<高校野球北北海道大会:旭川工11-1稚内大谷>◇20日◇準々決勝

 夏に強い旭川工が、3年ぶりの4強進出を果たした。11-1の6回コールドで稚内大谷に快勝した。初回に3点を先制すると、3、5、6回と着実に加点。初戦の帯広大谷戦に続き、2試合連続13安打の猛攻を見せた。旭川工は過去10度の北大会で優勝4度、佐藤桂一監督(50)の就任後は20勝2敗と圧倒的勝率を誇る。地区予選突破=優勝の「勝利の方程式」を証明する強さで、甲子園に一歩近づいた。

 旭川工の夏、甲子園の夏-。旭川工の「夏男」たちが、2試合連続でその打力を見せつけた。初回に3、4番の連打などであっさり3点を先制。3、5回に2点ずつ奪い、6回は4番からの3連打で一挙4点。終わってみれば2試合連続13安打の猛攻で、6回で試合を終わらせた。

 佐藤監督にとっては節目の北大会20勝でもあった。しかし、犠打の失敗、失策などの細かいミスがあった試合内容に「大味なゲームをやってしまった。昨日まで学校祭があって集中できない環境にあったのは間違いないが」と表情はさえなかった。求めるものが高いからこそのボヤきだった。

 それでも、駒大岩見沢、旭川実などの強豪が苦戦する今大会にあって、対照的に2試合連続の快勝で夏に強い旭川工を印象づけた。佐藤監督が89年に就任以降、北大会は過去出場6度で優勝は4度。初戦負けは1度しかなく、20勝2敗の高い勝率を誇る。

 佐藤監督は「なぜなんでしょうね。激戦の旭川地区でもまれているからでしょう」と推測する。実際に今年も地区予選では初戦でいきなり甲子園6度の旭川大高と対戦。2-1のきわどいゲームを勝ち上がり、北大会に進出していた。

 佐藤監督の采配の妙もある。稲垣和孝部長(48)は「指示が的確。その一方で驚くような采配をするときもある」と指摘した。この日も、3回にスライダーで三振した4番加賀からその状況を聞くと、打席の前に立つことを各打者に指示。変化球の曲がりっぱなを打つ作戦で6回の集中打につなげた。

 甲子園までには、まだ厚い壁が2つ待ち受けている。準決勝の相手は3季連続の甲子園を狙う駒大岩見沢。加賀は「北大会に進んだら先輩たちはほとんど甲子園に行っている。自分たちでその流れを止めたくない。旭工らしい泥臭い野球で戦います」と誓った。伝統の力も加えた「夏男」たちの戦いが、いよいよ本格化する。【小林明央】